マリコが花の絵を搬入する
この数ヵ月の間、マリコの週末は絵のために費されて来た。すっかり日曜画家気取りで、毎週絵を描いている。楽しい間はすっかり身を預けることにしているのだ。
三連休の最終日は、素人画家達の展覧会に出展するため、名の知れた都心の画廊へ一点持ち込んだ。青い背景の花の画だ。沢山の人が持ち寄るので、出来るだけ派手な発色のを選んだ。短い期間だが画廊に飾られると思うと、何はともあれマリコも晴れやかな気分になる。
長年絵を描いてきた人達は、褒める人が結構多い。殆どのものをいいと言うのを聞いていると、あまりその評価を信用する訳には行かないのだが、そうは言っても褒められるとマリコは子供のような笑顔を見せるのだ。自分でも気に入った絵を「優しい色だね」とか「新境地ですね」とか言われると、恥ずかしい位喜んでいる。
最終日となる今度の日曜には、それぞれの絵を前にして先生の講評がある。会の性格からして、酷評はないだろう。ただ、かなり上手い人もいるので、自らの絵について見直すことになるかも知れない。そうしてマリコのモチベーションが新たになるだろうか。
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