最大手ゼネコンの談合離脱報道を訝しく見る
年の瀬29日になって「鹿島建設、大成建設、大林組、清水建設が、公共工事、民間工事の入札談合から2006年1月4日の改正独占禁止法の施行と同時に決別する」という申し合わせが報道された。(参考)
報道としては興味をひく。しかし、そんなに開き直って談合の存在を認めるなんて、ゼネコンもゼネコンだが報道メディアにも問題があるだろう。談合があることに何ら驚いていないのだから、つまり、メディアは暗黙の裡に談合を認めていたと思えてならない。都合の悪い時はなかったことにして、有利な状況になると公器を語って弱いものを責め立てる。積極的ではないにしても、談合に加担した可能性が否定できないのに、議論の基となる情報を編集し流布させる立場にいるなんて納得いかない。
政治という言葉の意味を考えれば、社会的な情報をコントロールすることは政治の一部、しかも重要な部分だ。さも報道は中立の立場かのように言うのだが、意識の有る無しに関わらず人民を方向づけることはやっている。つまりそれは、社会を統べることであり、とりも直さず政治活動なのだ。
今年はメディアが所謂政治家と密接な関係にあることを思い知らされた。ライブドアによるニッポン放送株買収劇然り、マンション及びホテルの構造計算書偽装事件然り。
建設業界の談合に話を戻すと、一口に建設業界といっても、大きく建築と土木に分かれ、業務形態が綺麗に分かれている。人、組織が違い、手続、仕組が違う。興味のない人にとっては取るに足らないことかも知れないが、実態としては電気と機械ぐらい違う、といえば解かるだろうか。そんな違いを口にしないままに、「最大手のゼネコンが談合を止める」とだけ伝えるのは取材不足だろう。詳細は一切伏せたまま。何なんだその態度は。今後の動向を探るには、これまでに談合が疑われることを知っているだけ整理する必要があるだろうし、そうして出てきたものは広く知らしめるべきものだろう。
要はここでこう言いたいのだ。この報道は最大手ゼネコンの情報戦略のひとつじゃないのか。依然として最大手が力を維持する意欲をもっていて、マスメディアが一枚そこに噛んでいるように思える。
こっちは高見の見物でもしようかな。
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