衆議院国土交通委員会での建築構造計算偽装に関する参考人質疑の審議を見た感想
劇場型パフォーマンスというか「見世物」に終止した感がある。
建築主、設計施工業者、見做し公務員である民間検査機関、特定行政庁である地方自治体が参考人として召致され集まったが、偽りの構造計算書を作成した建築事務所の姉歯は欠席した。
市蔵「計算書の偽装をやった構造の姉歯は罪を認めているんだけど、その肝心要の姉歯がいなかったのは返すがえすも残念だね。だって、他の連中は部分的な責任を認める言葉はこぼすけどさ、責任から逃れたくて誰かになすりつけようと、訊かれてもいないことをべらべらと喋りつづけるんだもの、意地汚いよね。それに時間をエラク使うから、腹が立ったよ。
でもさ、あいつら皆それぞれ責任があるんだよ。全数検査を常にやってる機関が、あれだけ不正を見逃しといて、ただで済むわけがない。制度に不備があるなんてことを、ことが起こった後から声高にまくしたてるのは、もう聞くに耐えないよ。建築主の場合はさ、申請をした主体なんだから、その申請が甚だしく不適当だったことが明らかになったら、どうしたって第一義的に責任を引き受けないといけない。それから施工業者の木村建設なんだけど、設計施工でまとめて請けたんでしょ。それなら、外注した構造設計が正しく行われたことを確認するのが当然じゃないの。知らぬ存ぜぬを言える立場じゃないよ。大体、通常の半分以下とも言われるような鉄筋量の設計が提出されながら、なんでそういったことが可能になったのか問わないとなれば、大きな間違いを犯してるんだよ。
そんな過ちを犯した当事者がだよ、制度が悪いだとか、公的援助が必要だとか言って、メディアの鉾先を行政に向けさせようとするなんて、全くなめてるよな。被害を被ったマンション購入者が助けを求め、相当の見識をもった識者が問題を指摘するのなら話が分かるけど、間違いをやらかした連中が行政を、政治もかな?、率先して動かそうというんだから、了見違いもいいところだよ。」
桃恵「社会的な関心は、きっと、、もっと大きなところにあったはずだよね。開発業者、施工業者、設計事務所、検査機関のそれぞれが、自分の利益のために不適格建築物を生産する体制が、既に出来上がっていて、誰もが暗黙裡に認識していながら、それを正すことなく、返ってその状況に乗じて稼いでいたんじゃないのか。これが一連の報道やテレビ番組を通じてもちあがった社会的な疑念だったはずでしょ。でも、今回の審議は、その疑いを強めるものでしかなかったな。」
重太郎「他にも気になったことがあったわ。委員が質問に立った時に、マンションの住民や近隣の住人を心配する言葉は何度もあったけど、それはそれでエエンやけどな、私的な商取引の面ばっかりを取り上げるのもどうかなと思った。建築行為はスベカラク社会的行為やという認識がないんとちゃうかな。その土地の所有者であっても建築行為が制限される、必ずしも思い通りのものが建てられないとユウンは、個人の財産に公共の福祉が優先されるからやないの。ソヤサカイ個人個人としては被害損害を直接被っていなくても、、そんな人らでも、社会問題として関わる問題やろ。代議士なんやったら、それを踏まえて質問して当り前やろうと思うわ。」
劇場型とはしたものの、三人とも現実社会の生々しさを国会の場に見出した。いわゆるホワイトカラー、事務職の言葉の辻褄合わせとは違って、感情や思惑が参考人の態度に如実に表れていたので、普段の生活での間隔に近いものを感じた。それが新鮮だったのだ。


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